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星を撮ろうーその2

さてさて、準備ができたら早速撮りましょう、、と勇んでもなかなか写らないのが星です。難しい?いえいえ次のようにカメラを設定することから始めてみましょう。

1.カメラの設定

1-1.撮影モードの設定
  「マニュアル露出」のM、そしてマニュアルフォーカスのM(MF)を選択します。もしなければA(絞り優先オート)、それもなければそのまま(Pプログラムオート)でチャレンジ。

1-2.ISO感度の設定
    ISOとは昔のフィルム感度と同じ数字ですが、ここではISO1600〜6400を選びます。明るい都会では1600、暗いところではより大きな数字の高感度を選ぶと良いでしょう。

1-3.シャッター速度の設定
    1.で「マニュアル露出」Mを選べたら、シャッター速度(SとかTv)が選べるはずです。機種にもよりますが、4秒以上、15秒までの中でできるだけ長いシャッターを選択します。(「4」は「1/4秒」を意味するので、「4″」「4sec.」にしてください)

1-4,絞りの設定
    もっとも小さな数字、F2.8とかを選びます。写りが良いのは開放絞り(レンズに書いてあるF値)より1段程度絞る(大きな数字にする)ところです。開放絞りF2.8ならF4が1段です。(√2倍が1段です)

1-5.ピントの設定
    星は暗くて小さいのでほとんどオートフォーカス(AF)が使えません。ただ最近の機種では月や明るい星にはAFができるものも増えましたが、暗い星しか見えない場合もありますので、MFの使い方は覚えておきましょう。
一眼レフカメラでは光学ファインダー越しに見て合わせるのが一般的でしたが、今ではミラーレスカメラと同じように背面液晶で見るのが良いです。しかし、広角レンズでは星がほとんど見えないことが多いので、そんな時は広角レンズなら100m以上先の光る対象、例えば街灯、漁火を使います。
そしてズームレンズをお使いの場合は、特に最近のレンズは、ズームを好みの構図に合わせたら動かさずにピントを合わせます。ピントを合わせたあとズームするとまたピントが狂います。
これは実際の撮影時に行うことですが、特に気を使うことなので明るいところで一度練習することをお勧めします。
昔のマニュアルフォーカスレンズなら突き当たりで無限遠だったのですが、今のAFレンズでは無限遠が出ませんので注意してください。

1-6.画質の設定
    RAW(ロー=生)で撮ると後の画像処理に有利ですが、枚数を多くとるタイムラプス撮影ではファイルサイズも大きく大変です。JPEG(ジェーペグ=圧縮ファイル)、ノーマルでただし大きさはL(大)で撮っておけばほぼ問題ありませんので初めはこれをお勧めします。

1-7.連写の設定
    意外に思うかもしれませんが、高速連写を選びます。メーカーにもよりますが、ニコンのカメラの場合、カメラ内蔵の「インターバル撮影」では、インターバル時間がシャッター速度+1秒が指定されています。15秒露光でインターバル時間16秒、つまりシャッターを閉じてから1秒後に次の露光が始まります。これでは後処理で「比較明合成」した時に隙間ができてしまいます。(後処理の項で説明予定)
これを防ぐために、連写にして、「ケーブルレリーズ」を押しっぱなしに固定します。

1-8.ケーブルレリーズの取り付け
    ケーブルレリーズとは、シャッターボタンを押さずにケーブルスイッチを取り付けてレリーズできるオプションです。(名称はメーカーにより違いますので取扱説明書で確認してください)先述のように連写の際は特に必要です。一枚だけ撮る場合にもあると便利ですが、セルフタイマーを使うことで代用できますので、まだ買っていなくても、旅行に持っていくのを忘れても諦めることはありません。(ただ、その場合星の軌跡を写すことはできません。)
注意点としては、バルブ撮影時にレリーズスイッチを押しっぱなしで固定できるものが必要です。電波式のリモコンではこれができないものが多いです。また多機能型のタイマーリモコンもありますので用途によって選んでください。








1-9.タイムラプス
    カメラによっては、「タイムラプス撮影」機能があります。カメラによって撮影方法が違いますので取扱説明書をよく見てください。多くのカメラは撮影結果が動画になりますので、「比較明合成」で星の軌跡を撮ることはできませんが、これもカメラによっては設定して撮ることができます。

1-10.ホワイトバランス
また難しいことばがでてきましたが、色合いの加減を調整することです。画質をRAWで撮るとパソコンなどで後から再調整できるので、撮るときは「オート」で良いです。JPEGで撮った写真は後から調整すると画質が悪化することもあるので注意が必要です。
通常は、空に色が無彩色のグレーになるのが良いでしょう。「晴天」を選ぶのが無難です。思い切って空が青くなるように「タングステン」など極端なホワイトバランスを選ぶのも面白いです。後処理がやりたくない方は特に、撮影時に試し撮りをして確認してから撮影するのをお勧めします。迷ったら「オート」で良いです。
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by nahooh1 | 2018-12-25 23:24 | 星を撮ろう | Comments(0)